【ほんまち人物録vol.3】延命湯の西村さん

ほんまちホテルから歩いて5分ほどのところに昭和レトロな銭湯「延命湯」があります。その「延命湯」の番頭・西村さん。
私が本町商店街に「ほんまちホテル」を開業しようと心を決めた背景には、西村さんと、彼が守り続けるこの自慢の銭湯「延命湯」の存在が大きくありました。
昭和7年創業の延命湯は、地域の人々に長年愛され、東近江市に残る唯一の伝統的な銭湯として街の記憶を今に伝える存在です。
かつて「延命新地」と呼ばれたこの一帯は、遊郭を含む賑やかな歓楽街でした。
また、当時近隣に第日本敵国陸軍の八日市飛行場が存在していたため、開業当初は地域住民だけでなく、飛行場の軍人や、この地を訪れる人々も楽しんだと言われています。
この歴史ある延命湯を守り続けているのが番頭の西村さんです。
街に長期滞在してもらうためには衣食住の住にあたるお風呂が不可欠。西村さんが守り続けてこられた「延命湯」は、私がこの地にほんまちホテルを開業する上で、大きな後押しとなりました。
延命湯の暖簾をくぐると、昭和時代に迷い込んだかのような懐かしい空気が流れています。
湯船に浸りながら見上げる壁に広がる、地元の女性ペンキ絵師・山本さんが描いた「湖国の名所」。
毎日西村さんが薪で沸かすお湯。さらさらした肌触りの水質で肌にじんわりと馴染みます。
そして、電気風呂の威力が半端ないのも魅力。想像の上を行くピリピリ感がたまりません。
いつも冗談を交えながら、ニコニコと話しかけてくださる西村さん。
その飾らない笑顔と、薪で湯を沸かす渋く格好良い姿のギャップが魅力的です。
旅の疲れを癒しに、そして地元の人々との温かい交流を楽しみに、延命湯へ。薪で沸かしたお湯の心地よさ、西村さんの温かい人柄をぜひ肌で感じてみてください。
(写真・山崎 純敬)
延命湯
所在地:滋賀県東近江市八日市本町11-9
電話番:0748-22-1002
ウェブサイト:https://enmeiyu.info/
営業時間:17:00~23:00 (最終受付22:30)
定休日:毎月3・8・13・18・23・28日
ほんまちホテルのROOM2では、延命湯の煙突からモクモクと煙が上がっている様子が見れ、お客さまより大変好評です。
延命湯さんの「入浴券」と「ほんまちホテルのオリジナルタオル」、「持ち出し用シャンプー、リンス、ボディソープ」をセットにしたオリジナルプランをご用意しています。
ご希望の方には、オリジナル桶も無料でお貸しいたしております。
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